イエス・キリストの生涯④ユダヤ教大祭司カイアファ(カヤパ)~私は恐れた~

カイアファ(カヤパ)はユダヤ教大祭司。イエスを逮捕し死に追いやった人物。

『ジーザス・クライスト・スーパースター』で重低音を響かせるカヤパ様です⭐️

カイアファは、起源18年~36年エルサレムの大祭司でした。

「イエス・キリストの生涯」(Jesus: His Life)4からエピソードと簡単な解説です。

絵:レンブラント・ハルメンス・ファン・レイン/十字架降下

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ユダヤ人役職最高位

カイアファは前大祭司アンナスの娘婿で、ローマ総督の任命でユダヤ教大祭司となりました。

ローマ帝国の傀儡という立場でしたが、ユダヤ人役職の最高位であり、王と同じような政治的な影響力がありました。

名誉ある地位で、カイアファ自身、ユダヤ人と神殿の守護者という自負はあったようです。

ローマは当時、地中海世界のほとんどと中東の一部を支配する強大な国でした。しかし東には強敵のパルティアがあり、ローマは大祭司に権力を与え、ローマ帝国をパルティアから守るよう命じていました。

当時のローマ帝国の行政官は短気なピラト。

カイアファにとっては怒らせたくない人物で、イエスのことをおおごとにして、自らの指導力を問われるのは避けたいことでした。

ローマとの関係はヘロデ・アンティパスと似ているようにみえます(参考:洗礼者ヨハネ/)。

しかしヘロデは自分の保身のために騒ぎを起こしたくなかったのに対し、

カイアファはユダヤ人が騒動に巻き込まれ、ローマから攻め込まれるのを案じたようにも思えます。

というのもカイアファはローマの残虐さを目の当たりにしてきたからです。

ローマ帝国の行政官ピラトは統治開始後エルサレムの水道橋の建設に、神殿の資金を使うと決定。ユダヤ人の資金をローマの事業に使うことに対し、ユダヤ人の反乱がおき、ピラトは大虐殺を行います。

他にもカイアファ幼少時、ヘロデ大王死後にユダヤ人はローマ帝国内で反乱を起こし、ローマ兵士に虐殺されていました。

ローマのエルサレム攻撃を避けなければいけない。しかしエルサレムにやってきたイエスが引き金になる恐れがありました。

イエスに祭りを妨害される

カイアファのいるエルサレムに、イエスが弟子と伴にやってきます。

エルサレムはユダヤ世界の中心で、イエスは使命を果たすために行く必要があったからです。

折しもユダヤ教三大祭りのひとつ、仮庵祭(かりいおさい)の最中。仮庵祭の山場、大ホサナを迎えていました。

仮庵祭とは
ユダヤ人祖先がエジプト脱出の際、荒野で天幕に住んだことを記念したもの。天幕=仮の庵というわけですね。

祭りの期間中は、木の枝で仮設の家(仮庵)を建てて住んだことにちなみます。

ホサナとは
ホサナ(ホー・シャナー)とは、ヘブライ語で「どうか、救ってください」と言う意味。仮庵祭で束ねた4種類の植物を手に持った行列が祭壇の周りを巡りながら朗誦します。祭りの7日目に7回おこない、この7日目を大ホサナと呼びます。

大ホサナは、水の恵みを賛美する儀式。乾燥地帯のエルサレムで雨が降るよう神に祈っていました。

カイアファが儀式を執り行っている最中、イエスが「渇いている人は私の元へきて飲みなさい」と言います。

イエスの言わんとする事は、儀式は重要ではなく、私が永遠の命をもたらすということ。

大切な祭りの儀式を妨害されたカイアファは激怒します。

過激にみえるイエスの行動

ヤーコブ・ヨルダーンス/神殿から商人を追い払うキリスト

カイアファは、イエスがエルサレムへ訪れなければそれで良しとしていたのですが、イエスは危険を承知で度々エルサレムを訪れます。

エルサレムでイエスは、

安息日に目の見えない男性を癒し回復させた
エルサレムの神殿を訪れ、自分は神と1つであるという

とカイアファら保守的な宗教家にとって過激な言動を行います。

特に②は神への冒とくで石打ちの刑に当たりました。しかもユダヤで最も神聖な神殿で騒ぎを起こしたのです。

ローマ圧政のもと平穏を願うカイアファにとって、イエスはあまりに危険。

カイアファは逮捕を命じますが、イエスは弟子ともども逃げます。

イエスに逃げられたカイアファですが、エルサレムに再び戻ってこなければよいと考えます。

カイアファが望んだのは、彼の領地内の平和でした。

イエスの友人ラザロの復活

エルサレム近郊のベタニアという村に、イエスの友人ラザロが住んでいました。イエスはエルサレムで問題があればここへ避難してきたようです。

ラザロには家族にマリア、マルタの姉妹がおり、マリアとマルタはイエスの女性弟子でした。

 
エルサレムから逃げたイエスは弟子たちとヨルダン川を渡ります。そこは洗礼者ヨハネと出会った場所でした。

避難しているイエスのもとへマリアとマルタからの使いがやってきます。彼女たちの兄弟ラザロが病に倒れ、イエスしか頼る人がいないとのことでした。

弟子たちは、戻らなければラザロは死んでしまう、イエスにラザロのもとへ行きましょうと言います。しかしエルサレムへ戻ればイエスは逮捕される可能性がありました。

イエスは「ラザロの病気は死では終わらない」と、留まることを選択。

ラザロは死を迎えます。

イエスは父なる神がイエスに求めていることがあり、そのプレッシャーと戦っていました。

みなの目から希望が完全に失われるまで待ち、ラザロが死んだこと、そして彼を起こしに行くことを弟子たちに伝えます。

 
ベタニアに到着したイエス。

姉妹から悲しみを伝えられ、イエス自身も悲嘆と悲劇、苦痛を経験します。

 

その後、ラザロの墓の前で蓋を開けるようイエスは弟子たちを促します。

躊躇する弟子たちに「信じれば神の栄光がみられると言っておいたではないか」と言います。

弟子たちが蓋を開け、しばらくすると生き返ったラザロが出てきました。

その様子をカイアファの密偵たちが目撃しています。

 

生きている人間だけでなく死者にも影響を及ぼすイエスをみて、カイアファをはじめ有力者たちがイエスを問題視するようになりました。

ラザロを生き返らせたイエスですが、それがきっかけで自分自身を死へと近づけてしまったのです。

イエス排除へ

カイアファと最高法院(サンヘドリン)の議員が集まり、イエスの対策を話し合い始めました。

  • イエスは神への冒涜か
  • それとも預言者か
  • 厳しく対処すると暴動がおこるのでないか
  • ローマの介入を招くのではないか

カイアファは、「1人の男のせいで国が滅びるなどあってはならない」と

エルサレム全体の指導者として、カイアファはイエス排除へと向かいます。

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