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『ノートルダムの鐘』(ディズニーアニメ映画)ネタバレと結末。カジモドは報われない?

ディズニーアニメ映画「ノートルダムの鐘」のネタバレありのストーリーのご紹介です。

簡単な人物紹介や見所、曲についてはこちらを参考にしてくださいね。

『ノートルダムの鐘』(ディズニーアニメ映画)あらすじ、曲、キャストなど基本情報まとめ!
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ディズニーアニメ「ノートルダムの鐘」【ネタバレあり】のあらすじ

人物相関図

ジプシー狩りをするフロロー

15世紀のフランスパリ。最高判事のクロード・フロローはジプシー狩りを行っている。ジプシーは占いや踊りでお金を稼ぐ移動民族。彼らのせいでパリの風紀が乱れると考えていたからだ。ある夜、逃げるジプシー女性をフロローは殺害する。彼女の抱えていた赤ん坊を取り上げてみると怪物のように醜かった。赤ん坊をノートルダム寺院近くの井戸に捨てて殺そうとするが、ノートルダムの司祭によって止められ踏みとどまる。この世に怖いものの無いフロローだが、神の怒りを感じたからだ。彼は、その赤ん坊に出来損ないという意味の「カジモド」と名付け、ノートルダム大聖堂の鐘突き塔に閉じ込める。

「お前は怪物だ」と育てられるカジモド

20年の時が流れ、カジモドは心の優しい青年へと育った。フロローからは「お前は醜い怪物だ」「みんなから嫌われる」と言われ、外へは出るなと命令されている。

外では年に一度のお祭りが始まるところだった。一日でいいから外に出てみたい。僕の願いを叶えよう、とカジモドは初めて外に出てみる。

夢に見ていた外の世界は残酷だった

パリで一番醜い男を決めるお祭りでカジモドは優勝する。彼を祝福する民衆だが、ある兵士がカジモドの醜さを嘲笑し、カジモドにトマトを投げつける。それをきっかけに民衆もカジモドに対して暴力的になっていく。その場にフロローもいたが、見て見ぬふりをする。

カジモドに手を差し伸べるエスメラルダ

興奮が収まらない民衆たち。そこに現れたのがジプシーの娘エスメラルダ。フロローがエスメラルダに、その場を立ち去るように命令するが、エスメラルダは命令を無視し、カジモドを逃がす。

ノートルダム寺院に逃げ込んだカジモド。彼を追ってエスメラルダもやってきた。

命令に背いたエスメラルダをとらえようとフロローもノートルダム寺院にやってくる。しかしここは聖域。フロローとはいえ手出しができる場所ではないので、フロローは寺院の外でエスメラルダが逃げないように見張る。

鐘突き塔までやってきたエスメラルダにカジモドは、鐘たちと大聖堂からのパリの景色を見せる。

「自分は怪物」と言い張るカジモド。手相をみて「変ね。怪物線がないわ」とエスメラルダ。

エスメラルダを追ったフロローとその手下がノートルダム寺院を囲んでいたが、カジモドはエスメラルダを逃がす。

逃げる時、エスメラルダはカジモドにお守りを渡す。「このお守りをつけると街はあなたのものよ」という言葉を残して。

エスメラルダに惹かれる3人の男

初めて感じる人のやさしさ。カジモドはエスメラルダに惹かれていく。

しかしカジモドだけでなく、護衛隊長のフィーバス、そしてフロローまでもがエスメラルダに恋心を抱く。

理性と欲望のはざまで・・・フロローの葛藤

エスメラルダに惹かれた3人の男のうち、特に葛藤したのがフロローだった。彼は風紀の乱れを無くすためにジプシー狩りを行う立場。なのに彼がジプシー娘のエスメラルダを忘れられなくなってしまったのだ。

『自分は清く正しく生きている人間。なぜそんな自分の心が乱れるのか?自分は悪くない。この私をとりこにするあのジプシーが悪いのだ。』マリア様に救いを求めるフロロー。

『あのエスメラルダを私に与えたまえ。彼女が私のものにならぬのなら、炎の中へ・・・』

フロローはパリの街を焼き尽くしてでもエスメラルダを探そうとする。

カジモドの想いは儚く・・・・エスメラルダが選ぶのはフィーバス

フロローの指示でエスメラルダを探す護衛隊長のフィーバスだが、フロローのやり方に従えず命令に背く。フロローの命令により攻撃され負傷するフィーバス。エスメラルダが傷ついたフィーバスをかくまってもらうため、カジモドがいるノートルダム寺院へやってくる。

エスメラルダに再びあえて喜ぶカジモド。しかしエスメラルダとフィーバスが惹かれあうのを目の当たりにしてしまう。

ジプシーの隠れ家奇跡の法廷へ

フィーバスを匿っているカジモドのところへフロローがやってくる。カジモドの落ち着かない様子を怪しんだフロローがカジモドに『ジプシーの隠れ家を発見した。夜明けに攻撃する』と告げる。

フィーバスはエスメラルダのところへ駆けつけようとするが、カジモドは気がすすまない。エスメラルダはすでに恋人が寄り添ってそれは自分ではない、自分は望まれていない存在なのだから。

しかしエスメラルダがくれたペンダントをみつめ、自分の考えが間違っていると気付く。カジモドとフィーバスの二人はジプシーの隠れ家、奇跡の法廷へと向かう。

フロローに見つかってしまう

奇跡の法廷についた2人。スパイと間違えられ、ジプシーの王様クロパンに処刑されそうになるが、エスメラルダのおかげで助かる。フロローが攻撃に来ると伝えたカジモドとフィーバスだが、そこへフロローが兵士を連れてやってくる。2人を尾行してきたのだ。

私か死が選べ

エスメラルダをとらえたフロロー。「私か死か選べ」と迫る。エスメラルダはフロローにツバを吐き拒む。正義という名の元に火あぶりにされそうになるエスメラルダ。

「聖域だー!」エスメラルダを救うカジモド

鐘突き塔に閉じ込められていたカジモド。鎖につながれ身動きがとれない。友人のガーゴイルになんとかしなきゃ、と促されるが、「自分には何もできない」とあきらめている。

「鎖に縛られているのはあんたの心だ」そいういって「石」と化すガーゴイルたち。

カジモドはありっかけの力で鎖を解く。そしてエスメラルダを救出した。

「ここは聖域だーー」助けたエスメラルダを掲げたカジモドをみて、パリの市民たちが沸く。

フィーバスもパリ市民に呼びかけ、兵士に抵抗する。

フロローの最期。そして落ちていくカジモド

エスメラルダとカジモドを追ってきたフロロー。寺院の手すりを伝って逃げるカジモドとエスメラルダにとどめを刺そうとするが、建物が崩れ炎の中に落ちていく。

落下しそうなカジモドの腕を必死に支えるエスメラルダ。しかし手が離れしまい、カジモドも落ちていく。

その時、カジモドの身体を受け止めた腕があった。フィーバスの腕だ。

フィーバスとカジモドは抱き合い、そこへエスメラルダがやってくる。

孤独な生活からみんなの元へ

フロローを倒した事で沸くパリの市民たち。

フィーバスとエスメラルダが出ていくと人々が喝采をあげる。大聖堂の暗闇にたたずむカジモドに手を差し伸べるエスメラルダ。

大衆の前に現れたカジモド。市民は一瞬沈黙するが、カジモドの姿をみて再び歓喜に沸く。孤独に生きてきた心優しい青年の新たな人生が始まる。

主人公「カジモド」は報われない…?

きねちゃん
きねちゃん

ディズニー作品の多くは主人公が最後、ハッピーエンドを迎えます。ディズニーアニメ「ノートルダムの鐘」もある意味ハッピーエンドで終わりますが、カジモドのエスメラルダへの恋は報われません。

カジモドもフィーバスも二人ともエスメラルダを助けるのですが、エスメラルダは美男子のフィーバスを選びます。

差別なく人に接するエスメラルダも、結局は顔で恋人を選ぶのか?

その可能性もゼロではありません。

ヴィクトル・ユゴーの原作「NOTRE-DAME DE PARIS(パリのノートルダム)」でのエスメラルダは美男子のフィーバス(原作ではフェビュス)に恋します。

しかしディズニーアニメ版そしてミュージカル舞台版は、どちらかというと「人生経験」の差がエスメラルダにとって魅力の差となったのではないでしょうか?

心優しい青年とはいえ、20年もの間ずっとノートルダム寺院に閉じこもって生きてきたカジモド。

対して戦場で過ごした経験があり護衛隊長としてリーダーシップもあったフィーバス。

エスメラルダもジプシーとして迫害されながら地を這うようにして生きてきた女性です。経験豊かな彼女にとって、彼女同様多くの経験を積んできたフィーバスの方がカジモドよりもしっくりくる相手にみえます。

エスメラルダにとってカジモドは手を差し伸べるべき存在であり、フィーバスは伴に戦える存在。対等に向き合えるのはフィーバスだからともいえます。

ところで、フィーバスはカジモドに「弱者」として接していないんですね。

差別も哀れみもなく対等な関係を維持しています。このディズニーアニメ版「ノートルダムの鐘」の中で最も平等主義者なのはフィーバスなのかもしれません。

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