ミュージカル『COLOR』2022年上演決定!浦井健治、成河、濱田めぐみ、柚希礼音

新作オリジナルミュージカル『COLOR』が2022年9月に、新国立劇場小劇場にて上演されます。

ミュージカル『COLOR』は、草木染作家・坪倉優介さんの体験を綴ったノンフィクション「記憶喪失になったぼくが見た世界」(朝日新聞出版)をベースにした作品。


記憶喪失になったぼくが見た世界 (朝日文庫)

音楽は大ヒットした「トイレの神様」の植村花菜さん。初のミュージカル作品です。脚本はミュージカル『生きる』、『手紙』、新作ミュージカル『バケモノの子』などの高橋知伽江さん。(歌詞は植村花菜さんと高橋知伽江さんとの共同)。演出は2018年『チック』にて読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞、ミュージカル『ロボット・イン・ザ・ガーデン』などの小山ゆうなさん。

基本情報

原作/音楽/歌詞/脚本/演出

原作:坪倉優介「記憶喪失になったぼくが見た世界」
音楽・歌詞:植村花菜
脚本・歌詞:高橋知伽江
演出:小山ゆうな

上演時間:未定

わかりしだい記載

2022年公演期間・会場

2022年9月 新国立劇場 小劇場 (東京・初台)
ツアー公演あり

キャスト

『COLOR』は出演者3名のミュージカル。


登場人物キャスト
ぼく/大切な人たち浦井健治、成河(Wキャスト)
濱田めぐみ、柚希礼音(Wキャスト)

あらすじ(ホリプロ公式ページより)

雨が降る日の夕方。帰宅途中に乗っていたスクーターが、トラックに衝突。救急車で搬送されるが、そのまま意識不明の重体に。集中治療室に入って10日後、奇跡的に目覚める。しかし、両親のこと、友人のこと、自分自身のこと、そして、食べる、眠るなどの感覚さえも、何もかもすべて、忘れていた。

目の前に出されたお米は、「きらきら光る、つぶつぶ」としか思えなかった“ぼく”には、世界はどのように見えたのか…。目の前に立つ「オカアサン」という女性のことを、心から本当の「お母さん」と呼べるようになったのか…。
“母”の大きな愛。
日常に沢山転がっているキラキラひかる幸せ。
“ぼく”が歩み始める新しい世界はどんな世界なのか…

引用:https://horipro-stage.jp/stage/color2022/

原作の内容と感想(ネタバレあり)

著者の坪倉優介さんは大学一年生のときスクーターでトラックに衝突。そのまま意識不明となり、記憶喪失になってしまいます。

なんとなくしゃべる事はできるのですが、人の会話の内容がわからない。

ごくたまに昔のことを思い出すことはあるけれど、点と点がつながらない。

失ったのは自分や家族のこと、環境、知識など過去蓄積した事柄だけではなく、「満腹になれば食べるのをやめる」、「夜は寝る」、「お風呂が冷たかったら入らない」などの感覚も失った体験が描かれています。

「人間ってなに?」赤ちゃんのような目で世界を見る主人公。

しかし現実は18歳の青年として、生きていかなくてはいけない。

周りの人の悲しそうな表情やため息が辛く、わからない事だらけの生活にもどかしさがある。

それでも記憶喪失後の世界を一つ一つ学び「今」の自分を築き上げていきます。

そして、ずっと記憶を取り戻したいとの願いは、事故後12年経ち「昔の記憶を取り戻したら、この12年の新しい記憶が壊れてしまいそうだから思い出したくない」に変わっていきます。


ご本人の境遇や努力だけでなく、息子が歩み続けられるような状況に置いたご両親にも心を打たれました。

息子の幼稚さにショックを受けた母親。18歳としての息子に向き合っているつもりでも「幼児言葉で話しかけるな。大人として付き合え」と父親である夫に言われたり、

その父親は事故直後、息子が記憶喪失とは認めたくないように見えるなど、ご両親も相当戸惑い悩んだはず。

息子に恥をかかせたくない、社会にだすのが怖いと、著書には母親の本音も書かれています。

しかし、文字の読み書きが出来ず「お金」の概念も失われている息子に大学に再び行かせ、事故の原因になったスクーターを使う許可も出す。

「腐った食べ物を食べてはいけない」ことがわからない主人公に一人暮らしをさせ、バイクレースにも参加させる。

息子を信頼し、お母さんとお父さん各々が違ったやり方で息子を見守り支えようとする決意に胸が熱くなりました。

主人公が専攻科に進むための面接を受ける際、「事故のことばかり言い訳にするな」と厳しい言葉を投げかける先生がいます。

なかなかキツイ言葉に感じましたが、主人公は「変な目で見られるのが嫌だと言いながら、ぼくに同情していたのはぼく自身ではないのか」と気付きます。

この言葉を受け止める度量が主人公の坪倉優介さんにはあり、記憶喪失後の世界を大切に、改めて「自分」を得ていく姿がとても素敵だと思いました。

草木染め職人となった坪倉優介さんは、着物をつくるとき、生きている木は使わないそうです。すでに伐採されてそのままでは捨てられてしまう木を見つけ、反物に染めているとのこと。

見た目は化学染料で染めたものとは変わらないけれど、着物を買って下さる方が「生命を感じて欲しい」とのことです。

坪倉優介さんが記憶を失ったから生まれたこだわりなのか、そうでないかわかりません。

しかし本にカラーでのっている草木染の着物の美しさは、自然をあるままにうけとめる子供の清らかさが現れているように感じました。

きねちゃん

「記憶喪失になったぼくが見た世界」では、記憶喪失直後、言葉が流暢に出てこない世界をひらがなで文章にし、学び直していくにつれ漢字が増えていきます。子供から大人に移り変わっていくように。これは、ダニエル・キイスのSF小説「アルジャーノンに花束を」を思い出しました。『アルジャーノンに花束を』はミュージカル化もされていて、今回、『COLOR』で「ぼく/大切な人たち」を演じる浦井健治さんは、『アルジャーノンに花束を』では、32歳になってもなお幼児なみの知能しか持たない青年チャーリィ・ゴードン役で出演しました。


アルジャーノンに花束を〔新版〕


記憶喪失になったぼくが見た世界 (朝日文庫)

音楽は植村花菜さん(「トイレの神様」、「世界一ごはん」など)

ミュージカル『COLOR』の音楽はシンガーソングライターの植村 花菜(うえむら かな)さん。8歳の時ミュージカル映画「サウンド・オブ・ミュージック」をみて歌手になることを決意。2010年にリリースしたアルバム「わたしのかけらたち」に収録の「トイレの神様」が大ヒット。ドラマ化、小説、絵本化もされました。

植村花菜さんの作る曲は、難しい言葉を使わず丁寧に気持ちを綴った詞が、シンプルなメロディ―にのって耳に届いてくる印象です。

ミュージカル『COLOR』も、真っ直ぐな言葉が優しいメロディ―と一緒に届いてくるような作品になるのではと思います。

「トイレの神様」
https://youtu.be/Z2VoEN1iooE

「世界一ごはん」
https://youtu.be/BMiQ8tk-OyY

「キセキ」
https://youtu.be/HJctOrk7L14


The Best Songs

スタッフ

原作:坪倉優介「記憶喪失になったぼくが見た世界」
音楽・歌詞:植村花菜
脚本・歌詞:高橋知伽江
演出:小山ゆうな
編曲・音楽監督:木原健太郎
振付:川崎悦子
美術:乘峯雅寛
照明:勝柴次朗
音響:山本浩一
映像:上田大樹
衣裳:半田悦子
ヘアメイク:林みゆき
ボーカルスーパーバイザー:ちあきしん
演出助手:守屋由貴/野田麻衣
舞台監督:加藤高

チケット

発売情報は来春発表予定

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