ノートルダムの鐘の原作を知りたい!おすすめの本(小説)・漫画は?

ミュージカルや映画の「ノートルダムの鐘」や「ノートル=ダム・ド・パリ」をみて、「原作も読んでみたくなった」という方に、おすすめの本をご紹介しています!

 

「ノートルダムの鐘」の原作は、フランスの文豪ヴィクトル・ユゴーが書いた長編小説「ノートル=ダム・ド・パリ」。日本語に翻訳された小説も、もちろんあります。

すぐに原作の「ノートル=ダム・ド・パリ」を案内しても良いのですが、その前に関連本をご紹介します。

というのも、実はこの原作……読み終える前に挫折してしまう人もいるからです。

※この記事は「ノートルダムアカデミー」という劇団四季のイベント参加後、2019年2月23日に大幅に加筆しました。

「ノートルダムの鐘」の原作は読むのが大変

ヴィクトル・ユゴーの原作を読みすすめていくと、建物や歴史など「物語」と関係のない話が延々と続き、一体いつ「ノートル=ダム・ド・パリ」の物語が始まるのか、つかみどころがなくて正直戸惑います。

なぜそんな内容になってしまったのでしょうか?

理由を3つ挙げます。

①ヴィクトル・ユゴーは、出版社との契約でこの小説を書く必要があったにも関わらず、特にプランがなく、最初はなんとなく書き始めてしまった。

②ユゴーは霊媒体質で、わーっと言葉が降ってくるタイプ。書いていくうちにキャラが決まるので物語の最初がまとまりのないものになってしまった。

③ユゴー自身が、大聖堂やパリの街の姿を書き留めなければいけないという危機感があった。そのため、ストーリーには関係のない大聖堂やパリの記述が多い。

①と②は、NHKEテレ「100分 de 名著」で『ノートルダム・ド・パリ』を紹介したフランス文学者の鹿島茂先生の言葉。

そして③は、これは2019年2月20日の名古屋四季劇場で『ノートルダムの鐘』公演後に行われたイベント『ノートルダムアカデミー』での話。

時代背景として、印刷技術のなかった時代に人々は教会の説教や教会のステンドグラスをみて聖書を学んでいた(=教会が全ての中心だった)。しかしグーテンベルクによる印刷技術が発達し、印刷された聖書が出回るようになると、人々は教会に行く必要がなくなった。そのため教会の権威が落ちてしまった。自由思想をもった人々がノートルダム大聖堂の石像の頭を切り落とすなど破壊をし始めたため、ヴィクトル・ユゴーは、歴史的建造物である大聖堂を守る為に、大聖堂やパリの街がどんな風だったのか、と書く必要があったのではないか。(グーテンベルクが活版印刷技術を発明したのが1445年頃。ノートルダムの鐘はそれから約40年後1482年の話。)

原作の中でフロローの、「これ(=書物)があれ(=ノートルダム大聖堂)を滅ぼすだろう!」というセリフがあり、ユゴーはノートルダム大聖堂の存在に大変な危機感を持っていたと思われます。

こういった理由により、ノートルダム大聖堂の描写が延々が続き、カジモドやフロローなど登場人物が動きだすまでが、とにかく長いんですね。

ちなみに、1831年にユゴーが「ノートル=ダム・ド・パリ」を出版した事がきっかけで、破壊されたノートルダム大聖堂の修復が45年から始まる事になるので、ユゴーの想いは通じたようです。

という事で、「ノートルダムの鐘(ノートル=ダム・ド・パリ)」の原作を知りたい。
でも、わかりやすい内容の本を読みたい。

こういった方に、おすすめの読みやすい2つの本をご紹介します!

読みやすくておすすめ!ノートルダムの鐘の本

①ノートルダム・ド・パリ/トキメキ夢文庫/漫画


トキメキ夢文庫 ノートルダム・ド・パリ

小学6年生までに学習する漢字を掲載しているので、子供でも読める、漫画やイラストで書かれた非常にわかりやすい「ノートルダム・ド・パリ」です。

子供でも読めますが、内容は原作に沿ったもので大人でも十分読み応えがあります。

ノートルダム大聖堂やキリスト教に関する簡単な解説もあり、物語の理解を深めるのに役立ちますよ!

なお原作に沿っているので、人物設定や結末は「ノートルダムの鐘」のディズニー映画版とは異なります。

②ユゴー『ノートルダム・ド・パリ』 2018年2月 (100分 de 名著) /解説本


ユゴー『ノートル゠ダム・ド・パリ』 2018年2月 (100分 de 名著)

原作『ノートルダム・ド・パリ』は、「現代の読者にとって、読みにくいことおびただしい小説である

こうおっしゃるのが、フランス文学者で明治大学教授の鹿島茂先生。この鹿島茂先生によって、NHKEテレ「100分 de 名著」のために書かれたテキストです。

なぜ『ノートルダム・ド・パリ』という作品が出来たのか、なぜカジモドやフロロー、エスメラルダといったキャラクターが生まれたのか、ヴィクトル・ユゴーはどんなタイプの小説家だったのか、わかりやすく説明され、『ノートルダム・ド・パリ』の解説本といえます。

「カジモドもクロード・フロローもオタクの元祖である」という指摘は、現代の私たちにとって、非常に理解しやすいもの。

古い時代の話ながらも、現代の私たちが身近に感じられる解説がされているので、ヴィクトル・ユゴーの原作を手に取ってはみたけれど読むのをあきらめた、という人でもすんなり頭に入ってくるはず。

また、原作を読んだことがある人も、作品への理解を深める事ができる一冊ですよ。

余裕があれば長編小説「ノートルダム・ド・パリ」にチャレンジ!


ノートル=ダム・ド・パリ(上) (岩波文庫)

長編小説「ノートルダム・ド・パリ」は、特に最初の200ページ位までは読むのが大変ですが、主要な人物が動きだしてからは、いきいきと大変魅力のある物語へとすすんでいきます。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」を観たことがある人なら、原作のフロローの葛藤に息を飲んでしまうのではないでしょうか。

じっくり腰を据えて読む余裕があれば、ヴィクトル・ユゴーが書いた長編小説にもぜひチャレンジしてみましょう!

原作の主人公は、ヴィクトル・ユゴーを投影した「フロロー」
ディズニーアニメ映画やミュージカルの主人公は、背骨が曲がったカジモドですが、原作の主人公はフロローです。

フロローは作者のユゴー自身が投影されたキャラクターと言われ、フロローが抱える「聖職者の身分でありながら、ジプシーの娘への欲望が抑えられない」という矛盾が、なまなましく描かれています。

その他「ノートルダムの鐘」に関連する本

パリのノートル・ダム (ノートルダム大聖堂に関する著書)


パリのノートル・ダム

馬杉宗夫氏による、ノートルダム大聖堂の魅力を詳しく解説した本。歴史、彫刻、ステンドグラス、そして、映画やミュージカルにも出てくるガーゴイルについても扱い、カジモドが過ごした大聖堂について詳しく知ることができます。

写真や図版を150点以上掲載し、最後には、「ノートルダムの鐘」原作者の、ヴィクトル・ユゴーからみた「ノートル・ダム」も紹介しています。より深く作品を理解したい人におすすめの一冊です。

MEMO
2019年4月15日にパリのノートルダム大聖堂が火災にあわれた事、心からお見舞い申し上げます。

屋根や尖塔が崩れる大きな火災でしたが、国宝や美術品の多くが救出され、美しいステンドグラスのバラ窓が残ったのは、救助にあたった消防隊の皆様の決死のご活躍があったからと思います。

今後、ノートルダム大聖堂は修復されていくことになりますが、部分的に姿形を変えるのかもしれません。でもどのような姿になっても、今までと同じように人々の気持ちに寄り添った存在であり続けると思っています。

美しい荘厳な芸術 ヨーロッパの大聖堂


美しい荘厳な芸術 ヨーロッパの大聖堂

こちらはヨーロッパの大聖堂を集めた図鑑です。151の聖堂や教会を集めたもので、パリのノートルダムはそのうちの1つ。

私は衝動買いしてしまったのですが、劇場パンフレットより大きくしかも分厚いので、とても重い本です(;’∀’)

買って良かったのは、写真が大きいのでノートルダム大聖堂の写真がとても見やすいこと。ただ、ノートルダム大聖堂だけを扱っているわけではないので、教会全般に興味のない人にはちょっともったいないかなと思います。値段も高いので…

ノートルダムの鐘の動画はどこで見られる?(アニメ、フル、日本語吹き替え、字幕、レンタルなど)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。